ナース服 - 男を熱くさせる制服誕生の瞬間、エロい意図はあったのか?
OLの制服、ナース服、キャビンアテンダントの制服。制服はなぜこんなにエロ心を熱く滾らせるのでしょう。
この謎をなんとか解き明かせないかと思慮するうちに、ある疑問にたどり着きました。
人類史上最初のナース服のデザインにエロい意図はあったのか?
制服のエロさの秘密は歴史にあるに違いないと考え調べてたところ、とんでもない事実が発覚しました。制服の誕生と進化の歴史を知ることで、制服に対する興奮度合いが増すことが判明したのです!!
今回は、ナース服の起源と歴史にエロい意図が介在していたかを探りにHERE WE GO。
ナースの誕生
時は1850年代。当時、看護婦は病人の世話をする、専門知識無用の召使いとして見られていました。
1854年に黒海の北に位置するクリミア半島を舞台にクリミア戦争が勃発すると、前線で負傷して後方に下がった兵士たちの悲惨な状況が報道されました。ろくな治療を受けられていなかったのです。
後に「近代看護教育の母」「クリミアの天使」と称されることになるイギリスの看護婦フローレンス・ナイチンゲールは新聞でその事実を知り、ブチ切れました。私も戦地に行って、負傷兵を救ってあげたい。そう考えたのです。
戦地の病院は不衛生で、そのせいで感染症が蔓延し、病人の死亡率は42%というひどい有様でした。しかしナイチンゲールと当時のヴィクトリア女王との間の連絡により、衛星管理が徹底されるようになりました。これにより、負傷兵の死亡率は5%にまで下がったのです。
ナイチンゲールら看護婦隊によって多くの命が救われました。これだけの功績を成し遂げたものの、ナイチンゲールは一度も自分の功を主張しなかったと言います。
クリミア戦争での活躍により衛星管理に関して専門知識を持った看護婦の重要性は世界に知れ渡りました。看護婦は立派な、社会に必要な職業として認められたのです。そして夜に白い布に覆われた姿で負傷兵の見回りをするナイチンゲールの絵画が残っていることからか、ナースは「白衣の天使」と呼ばれるようになったのです。
ナース服の歴史と進化
ナース服の原型と呼べる制服は19世紀末に現れました。当時は制服というより、普段着のドレスに看護に必要な道具を身につけるために白いエプロンをつけ、髪を留めておくために帽子をかぶっているだけでした。少しメイド服に似ているところがあります。
病原菌が髪につかないようにするための白い帽子やケープを着用するのはほぼ万国共通でしたが、ナース服のデザインは国や時代によって多種多様でした。しかし一点だけ、現代に生きるワタシたち男性がイメージするナース服と決定的に違う点がありました。1940年代まで、ナース服は全て長袖だったのです。
第二次世界大戦の間、イギリスやアメリカでは戦争に使える物資(この場合は布)を節約するために、服の面積を少なく作る運動がありました。
・・・そう、ナース服は戦争の影響により、現代の姿に大きく近づいたのです。長袖ばかりだったナース服は半袖が主流になり、また、足首まであったスカートの丈も、膝まで短くなりました。
おそらく戦争が何年も続いたことから、終戦後も人々の間では「ナース服ってずっとこんな感じでしたよね」という常識になり、そのまま袖や丈が短いままになったのです。
また、終戦後の1950年代から、ナース服にファッションの要素を取り入れる動きが生まれました。腰はベルトでキュッと絞ったり、明らかに見てくれを意識したデザインが取り入れられるようになりました。
そして1960年代に、ついに、事件が起こります。アメリカの制服メーカーのBarcoが、明らかに男ウケを狙った女性モデルに最新のナース服を着せるようになったのです。同社が制服とファッションの融合を突き詰めた結果、女性らしい曲線を強調する、淡いエロさが特徴のデザインになりました。
60年代当時の女性のスカートはとにかく短いのが流行っていましたが、ナース服だけは頑なに膝丈を守り通していました。現代の人が見ても押し倒したくなるような女性モデルが露出の少ない、でもほびかなエロを演出するナース服を着る。
「清楚だけど、セクシー」というナース服不動のイメージは、この時生まれたのではないでしょうか。
1990年頃から30〜40年栄華を誇ったエロナース服は次第に姿を消し、アメリカとヨーロッパの病院を中心に「スクラブ」と呼ばれる手術の時に着るVネックのゆったりした制服が採用されるようになり、同時にナースキャップも撤廃されました。
理由は以下の通りです:
- スクラブの方が洗いやすく、病原菌対策になる
- 患者と看護師との服装の違いにより感じる距離の問題を解決するため
- 医師と看護師の見た目の差別を無くすため
エロは・・・より安全で働きやすい環境を整備すると言う正義に・・・負けたのです。
ナース服の歴史とエロ
こうして世の男性が「ナース服」と聞いて思い浮かべるあのデザインは、世界のごく少数の病院以外では見かけなくなり、大人の動画の女優さんなどにのみ着用されるようになりました。
エロさがピークに達したあの頃のデザインが人類(主に男性にとって)の大切な記憶の財産として神格化していったのです。
戦争に駆り出され、せっかく命かながら前線から落ち延びたにも関わらず病院で満足な治療を受けられずに没する兵士たちを救うために立ち上がったひとりの看護婦の勇気と思いやりある行動から「ナース」という職業が世界的に認められました。
ナースであることを表す白いエプロンと白い帽子の組み合わせがやがて白い制服に置き換わり、大戦の影響で袖とスカートが短くなりました。その後、制服とファッションの一体化を熱く追求する制服メーカーによりエロの息吹が吹き込まれました。
そして、安全面や利便性の面で優れたスクラブにナース服は取って代わられ、男性のナース服に対する熱い憧れだけがコスプレという形でこの世に残りました。
人類最初のナース服にエロい意図はありませんでした。そこには命を救おうとする心しかありませんでした。こんな尊い歴史を背景とするナース服を大人の動画などで見かけ、性的に興奮する。
なんと贅沢なエロ。
古きエロき時代に想いを馳せるのも、いいものですね。